fig「イチジク」

イチジクは内面に美しさが秘められており、外側（皮）との対比によって、より内面の美しさが引き立てられている。単純に髪型を整えることだけではなく、髪（皮）によって内面の良さも引き出す事をコンセプトにfigが店名となった。
本案件はそのコンセプトを元に　[皮と内面]、[対比] を主な構成としている。
ますは、複数の壁 [皮]でセット椅子を覆い、セット椅子を中心とした特別な内部空間をつくり、美しくなっていく様をミラー越しに体現できる空間にする事。もう一つは、素材・部材の美しさを対比により高める事である。具体的には、壁や家具の仕上げレイヤーを一部斜めに切り取り、皮と内面現しの部分をつくる。仕上げと内面の対比によって、仕上げ材本来の鮮やかさや質感はもちろんの事、 LGS（壁面骨組み）やシナ材と言った、下地材に分類される材料の美しさも引き出した。
単体で見ると一見不気味な縁模様、荒く見えるシルバー、無骨に見えるレンガや左官と言った素材がそれぞれの対比で、より鮮やかに美しく見れるfigの様な空間を目指した。