繋がるための中間領域

新宿御苑に面する立地。窓からはバルコニー越しに緑が広がる。立地の長所を生かし、外部空間を内へと取り込む事を目指した。具体的には窓によって内外に分かれた空間にもう一つ、軒下のような「中間領域」を設け、内外を段階的に繋げる事でより緑との距離を縮める。「中間領域」には杉板の鎧張や窓などの外らしい表情を設け、「内」との間には意図的に敷居のような区切りを設けている。窓や敷居の擬似的な表現は、ある程度抽象化する事で内外を「遮蔽」する印象は省き、「繋がり」を表現するための要素としている。